ストレス反応と逆の行動をとる
私たちがストレスなどの脅威にさらされているとき、
私たちの身体にはストレス反応が起こります。
ストレス反応には、
1.戦う 2.逃げる 3.固まるの
3種類があるといわれています。
精神的な脅威にさらされているときには、
戦う→自分との闘争(自己批判)、
逃げる→他者からの逃走(孤立)、
固まる→身動きできない(反すう)
という状態になります。
このような3つの行動と逆の行動をとるのが
セルフ・コンパッションです。
セルフ・コンパッションの三つの要素
- 自分への優しさ(⇔自己批判)
「どうして自分はこんなにダメなんだ」と
自分を批判したり責めたりする傾向は
多くの人が持っていると思います。
それとは反対に「自分への優しさ」は
大切な友人に接するように、自分に優しく親切に接し、
弱さを理解し、積極的になだめて落ち着かせることです。
- 共通の人間性 (⇔孤立)
ミスや困難を経験した時に、
自分だけがうまくいかないような孤立感を感じたり、
自分がおかしいのではないかと自分を追い込んだりしがちです。
しかし「共通の人間性」を思い出すことができると
人間はみな完璧ではなく、間違いを犯すし、
誰もが味わう経験の一部であることを認識します。
人間はみんな同じような苦しみを感じるし、
それが自然なことであると認めることができます。
- マインドフルネス (⇔反すう、過剰反応)
マインドフルネスとは
「今、この瞬間を良い悪いの判断なしに、ありのままに注意を向けているあり方」
のことです。
マインドフルでないと、
目の前の状況に大げさに反応して、振り回されてしまったり、
その状況が永遠に続くかのように感じてしまったり、
その感情に飲み込まれてがんじがらめになってしまったりしがちです。
ただ失敗しただけなのに、「自分はできそこないだ」と思い込んでしまったり、
自分自身に価値がないように感じてしまったりもします。
しかし、マインドフルに自分を観察する場合は、
その痛みを無駄に誇張することなく意識することができ、
ある状況での自分の一側面にすぎないと気がつくことができます。
自分自身や自分の人生をより聡明で
客観的な視点から捉えることができます。
セルフ・コンパッションを身につけるためには
このマインドフルネスが重要な基礎になってきます。