夫からのDVで苦しんでいた日々

私(円山菜穂子)とマインドフルネス・セラピーとの出会いは
2014年の秋、本屋さんで偶然に見つけた本がきっかけでした。

その頃、私は夫からDVを受けていて
毎日、とても苦しい日々を過ごしていました。

夫にはもう全く愛情を感じていなかったけれども
報復が怖くて別れる決心ができませんでした。
たとえ、もし自分は逃げられても
大学に通っている子ども達が
危ない目に遭うかもしれないし・・・
では、どうしたらいいのか?
いつもいつも悩んでいました。

毎日、言いようのない怒りや絶望感に襲われ、
また、少しでも機嫌を損ねると
すぐ、暴言を吐いたり、暴力をふるう
夫に対する恐怖感も常にあり
そういう自分の「ネガティブな感情」と
いつも闘い、疲れ果てていました。

その年の春には
全国的に活躍している
或るセラピストのお茶会にも出席し
その方に少しそのことを相談したら、
「とにかく、あまりネガティブなことを考えないで
いつも胸をはって上を向いて
ポジティブな気持ちになれるようにしなさい」
と言われました。

そのときは、できるだけ
それを心掛けるようにしたのですが・・・

やっぱり、ネガティブな感情が軽減されることはなく
むしろ、ますます苦しくなっていくだけでした。

夏には、私が学んでいた
九州心理カウンセリング学院の先輩にも
カウンセリングをしてもらったりもしましたが
それでも、なかなか心が晴れませんでした。

一冊の本との出会い

そんなときに、本屋さんの心理関係の書棚で
偶然目にしたのが、手塚郁恵さんの
「自分を信じるレッスン:マインドフルネス・セラピー入門」でした。

そのときは
カウンセリングのスクールで資格もとったし
何か自分にもできるようなセラピーがないだろうかと思って
心理系の本を探していたのですが、
初めて聞く「マインドフルネス・セラピー」って
どんなセラピーだろうか?と思い、手に取りました

そのとき、本の帯に書いてあったのが
「 ネガティブな感情を大切に。 それはいのちの声だから 」。

ネガティブな感情は良くないものと思っていたので
その言葉が当時の自分にはとても新鮮に映り
興味深く感じて、購入してみました。

家で読んでみたら
自分にとっては本当に目からウロコの内容でした。

自分を今まで苦しめてきた「ネガティブな感情」。
怒り、不安、イライラ、自己嫌悪、落ち込み・・・
今まで私は、それを何とか追い出そう、克服しようと
一生懸命頑張ってきたつもりでした。

でも、実はその「ネガティブな感情」も
すべて「ワケ」があって出てくるものだから
「あってはならないもの」として追い出すのではなく
私自身の大切な一部として
居場所を作ってあげて
優しく寄り添ってあげることが必要だと・・・

なぜなのか?
実は「ネガティブな感情」こそが
自分自身の「いのち」の声であり、叫びだというのです。

本当はこうしたい!
本当はこういうふうに生きたい!
本当の「自分」を生きたい!

そんな自分自身の「いのち」の叫びが
「ネガティブな感情」や「からだの違和感」として
現れているというのです。
自分がダメだから、弱いから、汚いから
ネガティブな感情が出てくるのではないのです。

そうなんです。
「ネガティブな感情」や「からだの違和感」を通して
私のいのちは「本当の私に気づいて!」と
一生懸命、訴えていたのです。

だから「ネガティブな感情」や「からだの違和感」は
忌み嫌い、排除する必要もなく
むしろ本当の自分を知るための
大事な手掛かりになるものだったのです。

そうだったんだ・・・
それを知っただけでも
私の心はずいぶん楽になりました。

こんなセラピーがやりたかった!

また、この本には
実際の個人セッションの記録も載っていました。

6つの個人セッションの記録が
どれも非常にドラマチックで
悩み苦しんでいたクライアントたちが
本来の自分を取り戻していく過程が
本当に奇跡と思われるようなものでした。
セラピーで、こんな凄いことができるものなのかと
とても衝撃を受けました。

私も、実は心理カウンセラーを目指したくて
カウンセリングスクールの上級コースを修了していたのですが
従来のカウンセリングでは
表面的な問題解決や、一時的な慰めはできても
根本的な部分からクライアントを変えていくのが
なかなか難しいケースもあるのではないか
ということを感じていました。

もっと悩みの根本的な部分にアクセスして
根っこになっている問題点を取り除き
その結果、クライアントが自分らしく輝いて
自信を持って生きていけるような
そんなセラピーはないだろうか・・・
そんなことを考えはじめていたところでした。

マインドフルネス・セラピーは
まさに私が求めていたものではないだろうかと感じました。
「こんなセラピーがやってみたい!」と思い
すぐに、当時マインドフルネス・セラピーを主宰していた
「NPO法人マイセラ・ジャパン」の機関誌購読会員になり
電話セッションもしてもらいました。

本当は、すぐにでも
神奈川県で毎月行われている
マインドフルネス・セラピーの
グループワークのコースに参加して
セラピストを目指したかったんですよね。

しかし、どう考えても、あのDV夫が
九州から神奈川まで
毎月ワークショップを受けに行くことを
許してくれるはずがありません。
それに毎月通えるお金もありませんでした。

友達とランチに行くだけでも
ごちゃごちゃ文句を言って阻止してくるような
束縛の激しい夫でしたからね。

でも、なぜかそのときは
「あきらめなければ、いつかきっと参加できる」って
思えたんですよね。

そして、それは、後に本当に現実になりました。

夫と離別、そして念願のセミナーに参加

マインドフルネス・セラピーに出会って半年後
私は、今まで絶対に無理だと思っていた
「夫からの逃亡」を決意することができました。

そのいきさつは、ここでは省きますが
たぶん、マインドフルネス・セラピーの本に出会い
自分自身のネガティブな感情を受け入れることが
できるようになったことにより
自己肯定感や、自分を大切にする感覚が
少しずつ育ってきたというのが
決意に至る要因のひとつになっていたと思います。

そして、一年間かけて万全の準備を行い
ついに子どもを連れて
家から脱出することに成功しました。
一旦、DVシェルターに逃げ込み
その後、私は次男と母子寮で二年間を過ごしました。

そして、一年間かけて万全の準備を行い
ついに子どもを連れて
家から脱出することに成功しました。
一旦、DVシェルターに逃げ込み
その後、私は次男と母子寮で二年間を過ごしました。

そして次男の中学卒業と共に母子寮を出て
昨年の春から、念願の
マインドフルネス・セラピーのコースに
参加することができました。

そして次男の中学卒業と共に母子寮を出て
昨年の春から、念願の
マインドフルネス・セラピーのコースに
参加することができました。

そうして、一年間
毎月一回神奈川県で行われていた
マインドフルネス・セミナーの
グループワークのコースに通いつづけ
無事修了することができました。

やはり、本だけで見るのと
実際に、グループワークや
個人セッションを受けてみるのとでは
全く感覚が違いました。

グループワークでは、本当に毎回
自分でも驚くような気づきが出てきました。
仲間たちと一緒に創り出していくワークは
本当にいつもドラマやアートを見てるような
新鮮な感動の連続でした。

個人セッションも毎回受けていましたが
予想外の気づきがどんどん出てきて
これも驚きの連続でした。
自分の中にずっと封印していた
本当の自分の気持ちや感覚がわかり
それをちゃんと受け入れることができるように
サポートしてくれるのがとても心地よかったです。

マインドフルネス・セラピーを受けることにより
普段の生活の中でも
自分の感覚に気づきやすくなり、
他人に左右されるのではなく
自分軸で、自分の感覚に従って
動いていく習慣が身についてきました。
その結果、自分を信じて判断したり、行動する力が
どんどんついてくるのがわかりました。

一年間のコースでの、体験や学び、
仲間との思い出は
自分にとってはかけがえのない宝物です。
また、これも後の機会に紹介できたらと思います。

みんなが、もっと自分を信じて、
本来の自分らしく生きることができれば
世の中の様々な問題も解決することが
できるのではないかと思います。
マインドフルネス・セラピーは
そのための大きな助けになると私は思っています。

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